人間の神経回路は5〜6歳までに80%完成する
スポーツの得意な人を『運動神経が良い』と表現することがありますよね。
実際に運動をすると脳の神経回路が発達し、さまざまな動きに適応することができます。
この神経回路、人間の成長とともに発達していくのですが、実は神経回路は12歳までにほぼ100%成長しきってしまうということをご存じでしょうか?
人間の神経は0歳からぐんぐん成長し、5~6歳までにほぼ80%が完成し、9~12歳のころにはピークに達します。
この9~12歳の頃のピーク時をゴールデンエイジ期といいます。
ゴールデンエイジ期とはどんな時期か?
大人がある動作を習得しようとすると、動く前に動作を分析しようとします。
俗にいうに『考えてからでないと動けない』という状態になります。
対してゴールデンエイジ期の人間は直感的に動きのコツをつかみ、見よう見まねで動作を習得することが可能です。
またこの時期に習得した動作(技術)は大人になっても忘れないという特徴があります。
たとえ長いブランクがあったとしても、頭では忘れてしまっていても体が動きを覚えてくれているのです。
ゴールデンエイジ期とは体の動かし方、動作、技術を短時間で覚えることができるうえ、それをずっと忘れずに保っていられる、一生に一度だけの貴重な年代なのです。
ゴールデンエイジ期の準備段階、プレゴールデンエイジ期
さて、いくらゴールデンエイジ期に身体が発達するとはいえ、そのタイミングだけで人間が成長しているわけではありません。
人間の運動はひとつの動作ではなく、いくつもの動作の複雑な組み合わせによって成り立っています。
この組み合わせを学ぶ時期がゴールデンエイジ期と言えます。
それ以前にひとつの基本的な動作を学ぶ時期、人間の動きの基礎(例えば歩行、ものをつかむ等々)を知る時期があります。
先程軽く触れたように、5~6歳までの間に神経回路は8割方完成しています。
特にそのうちの3歳~8歳の時期をプレゴールデンエイジ期と呼び、人間の基本動作が発達する時期です。
その名前の通りゴールデンエイジ期の前段階です。
幼少期に『運動の経験』が大事な理由
例えば、暇さえあれば外で走り回っているような活発な子供がいたとします。
この子供は動き回っている間、常に神経が発達するための運動の経験を積んでいるということになります。
常に動き回っている子供は、保護者の方にとっては大変だと思いますが(笑)、神経の発達という点においては、たくさん動いて色々な運動経験を積むことは有効だと言えるでしょう。
運動があまり好きではない子供に運動をさせるには?
外で遊ぶことよりも、家の中で本を読んだり、お絵かきや折り紙をする方が好きというお子様もおられるかと思います。
親としては、もっと外で遊んで欲しい、運動もたくさんして欲しいと思うかもしれませんね。
かといって本が好きな子供に運動をしてこい、外で遊べと言っても無理な相談です。
外で遊ぶことが楽しければ子供はそうするでしょうが、外で遊ぶことにそれほどの魅力が感じられなければ子供は自主的に外で遊ぶことをしないでしょう。
この本をスマホやゲームに置き換えても同じことが言えます。
ではどうするか。
このようなタイプの子供に運動をさせたいとなれば、親の力を使うしかありません(笑)。
まず考えられるのが親が率先して運動のできる遊びに誘うことでしょう。
この方法のデメリットは時間的コストがかかりすぎる点と、目的意識が持ちにくい点です。
いくら子供のためとわかってはいても、定期的に子供と遊ぶ時間が取れないことも多々あるでしょう。
また、体を動かして遊ぶといっても、はっきり何をするのか決めていないと、だれてしまって運動の効果が得られないことも考えられます。
こうした問題を解決するためには、親のやっている運動系の趣味に子供を誘ってもいいかもしれません。
これは大変理想的な手段です。
親子で楽しく運動できれば運動の効果もさることながら、コミュニケーションの手段としても役立ってくれます。
無理やりにでも運動のできる教室に連れていくか、です。
子供が興味を持ち、楽しさを覚えてくれることが大事であると思います。
社交ダンスは楽しみながら自然と美しい姿勢が身につき体幹が鍛えられます
子供の習い事の1つとしておすすめなのが『社交ダンス』です。
社交ダンスは常に美しい姿勢をキープしながら相手と踊っていきます。
音楽に合わせて楽しみながら体幹を鍛えることができます。
美しい姿勢が身につき、それを維持する筋肉が鍛えられることで集中力も鍛えられると言われています。
幼少期に身につけた集中力は、これからの受験期や社会人になった時にもきっと役に立つことでしょう。
『社交ダンスいいかも!』と思われた方は一度体験レッスンに行ってみてくださいね。
この記事へのコメントはありません。